いよいよ日本列島に春がやってきました。
寒い地域にお住まいのみなさんはスタッドレスタイヤの交換時期になりましたね。
ところで、交換したそのタイヤって、きちんと手入れしてあります?
何もせずに軒下や物置などに保管していませんか?
スタッドレスタイヤを履いていない方も、日ごろの汚れがタイヤやホイールに残っていませんか?
春といえば新生活、新社会人、転勤、入学などなど気持ちを新たにスタートを切る時期です。
冬の寒い時期を乗り越えた今だからこそ、冬の間に手入れが行き届かなかった車のメンテナンスをしませんか?
ボディの洗車はしても、タイヤやホイールの手入れまではしっかりできていない方もいるのではないでしょうか。
暖かくなってちょうど良い時期になってきたので、ぜひ車の足元の手入れをしてみましょう。
車のボディには洗剤があるように、タイヤとホイールにもそれ専用の洗剤があります。
タイヤとホイールって、実は同じ洗剤を使うとダメージを与えてしまい、劣化してしまう可能性もあるんです。
ここではタイヤとホイールの手入れの方法をお伝えします。
タイヤとホイールに付着する汚れって何?

タイヤやホイールを見ると、どの車も茶色い汚れが目につくことが多いです。
誰もが一度は洗い落とそうとした経験があるかもしれませんが、なかなか簡単には汚れが落ちてくれませんよね。
この茶色い汚れの正体は、ブレーキダストやピッチタール、グリス漏れによるものなのです。
ブレーキダストとは、ブレーキパッドやブレーキディスクが摩耗して発生する鉄粉や油などの汚れのことをいいます。
ピッチタールとは、真夏の道路を走行したときにタイヤで跳ね返ったアルファルトの破片による汚れのことをいいます。
グリス漏れとは、車のパーツを覆うゴムが劣化により破れて中のグリスが漏れ出したことによる汚れのことをいいます。
これらをまとめて茶色い汚れと表現していきます。
茶色い汚れ以外では、泥や凍結防止剤などといったものが挙げられます。
タイヤの汚れをどうやって落とす?
タイヤのゴムには、劣化を防ぐための防止剤とワックスが含まれていて、これらがタイヤの表面に保護する層を作り出しています。
なので、タイヤを頻繁に洗いすぎるとこの層を落としてしまい、逆に劣化を早めてしまうことになります。
毎回ゴシゴシと洗う必要はなく、悪路などで泥や土が付着した場合には洗い落とすことをおすすめしますが、そうでなければ気になるほどの汚れがあったときにだけ洗い流す程度で十分だと言われています。
タイヤに限って言えば、それほど頻繁に洗わなくてもいいのです。
勘違いしてはいけませんのであえて言っておきますが、スタッドレスタイヤは別です。
冬の間、凍結防止剤が多量に撒かれた道路を何度も走行したことで、たくさんの凍結防止剤がしっかりと付着しています。
凍結防止剤を落とさずにそのまま保管しておくと、ゴムの劣化や変色につながるので、少しでも長く履き続けたい方は、タイヤ交換をしたあとに水洗いでキレイにすることをオススメします。
タイヤに使用されている劣化防止剤は、月日とともにタイヤ表面に滲み出し、化学変化によって茶色く変色します。
このような理由により、先ほど説明した「本来の茶色い汚れ」ではありませんが、茶色く汚れたように見えてしまいます。
これはタイヤの内側から滲み出てくるものなので、ていねいに落とそうとしても、この茶色は落とせないのです。
では、本来のタイヤの茶色い汚れはどうしたらいいのか説明します。
タイヤ洗浄の基本は水洗いですが、結論から言って、茶色い汚れは油なので、水道水や高圧洗浄機を使用してもまず落ちません。
タイヤをピカピカにするには、柔らかいブラシを用意して
タイヤ専用のクリーナーかワックス
を使用することをオススメします。
クリーナーやワックスのほかに、タイヤへの影響が少ない中性洗剤を薄めて使用することもできます。
中性洗剤とは、キッチンの食器用洗剤として使用されている商品で、油汚れには効果的と言われています。
身近な商品なので使用した方もいると思いますが、使用する際は原液のままではなく薄めて使用するようにしてください。
そして、一番大事なことは、最後に洗剤をキレイに流して落とすことです。
洗剤ならなんでもいいやと思っている方がいるかもしれませんが、使用していけないものはアルカリ性の洗剤です。
マジックリンなどの強力なアルカリ性洗剤は、タイヤのゴム素材にダメージを与えてしまう可能性があります。
タイヤの表面を劣化さたり硬化させ、ゴムの保護成分まで洗い流してしまい、タイヤの寿命を縮めることになるため、洗剤の商品説明をしっかり確認する必要があります。
ホイールの汚れをどうやって落とす?
ホイールの汚れを落とすには、水洗いか洗剤を使用しますが、放置してきた茶色い汚れは、水洗いや高圧洗浄機では落とせません。
茶色い汚れ=油汚れなので、アルカリ性の洗剤かクリーナーを使用することでキレイに落とすことができます。
アルカリ性の洗剤はタイヤにダメージを与えると説明しましたが、隣り合わせのホイールにはアルカリ性の洗剤が効果を発揮します。
できるだけタイヤに洗剤が付くことは避けたいところですが、私自身の経験上、アルカリ性の洗剤などはタイヤに付いた茶色い汚れをキレイに流し落としてくれることが確認できています。
なので、必ずしもNGではなく、速やかにタイヤに付いた洗剤等を水でキレイに洗い流せばそれほど大きなダメージを負うことはないと言えます。
なお、アルトマイト処理されたホイールではアルカリ系洗剤やワックスを使用するとシミやくすみなどが発生する可能性があるので、ホイールとの相性を十分に確認する必要があります。
汚れがひどい場合は、ホイールを傷つけないように柔らかいスポンジやマイクロファイバークロスを使用することをオススメします。
ゴシゴシと力を入れて洗うと、ホイールに小さな傷が入ってしまう原因となるので注意しましょう。
ホイール用の便利なブラシもあるので活用してみると良いでしょう。
取っ手付きのブラシであれば手に洗剤が付かず、スポークの隙間や奥までキレイに届くのでオススメします。
アルカリ性洗剤やクリーナーのほかに、実は、身近なものでは重曹やサラダ油でも効果的に汚れを落とすことができます。
さて、ここでも登場しましたよ!重曹(じゅうそう)。本当にどのお手入れ方法でも名前が挙がる万能素材です。
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重曹とは、炭酸水素ナトリウム、別名で重炭酸ソーダともばれる常温で白色粉末状のものとなります。
重曹はアルカリ性で、食品添加物や掃除用品として使用されるなど、幅広い分野で活用されているまさに万能素材なのです。
重曹は粒子が細かいので、ホイールに傷がつきにくいといったメリットがあります。
その使用方法は次のとおりです。
① 重曹と水を1:4の割合で溶かしてペースト状にする
② ホイールの茶色い汚れに重曹ペーストを塗る
③ 1時間ほど放置する
④ 歯ブラシやスポンジで磨く
⑤ 温水か水でしっかり洗い流して乾いた布で水を拭き取る
洗剤やクリーナーを使用した場合もそうですが、ホイールに残らないようにたっぷりと水をかけて洗い流すことが大切です。
特に、クリーナーがホイールに残ってしまうと、塗装を痛めてしまう場合があるので注意が必要です。
また、サラダ油にはクレンジングと呼ばれる汚れ落としの効果があります。
ホイールにサラダ油を塗り、10分ほど放置してから柔らかいブラシかスポンジで擦れば汚れが取れるので、乾いた布でキレイに拭き取りましょう。
気をつけることとは?
タイヤやホイールを洗うときに気をつけることは、洗剤などを直接手に触れないようにすることです。
手袋などをしてしっかりと手を保護しましょう。
何度も言いましたが、洗剤によってはタイヤやホイールを劣化させてしまうものもあります。
商品説明書をしっかり確認してから使用するようにしましょう。
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